【楽しく学ぶ心理学】認知バイアス:バンドワゴン効果
人は誰でも、ココロにクセを持っています。
自分の心をあなたは知りたくないですか?
今回は、池谷裕二先生の「自分では気づかないココロの盲点」(講談社)より、心理クイズを一問紹介します。
さあ、あなたも問題に挑戦してみて下さい。奇妙なココロの癖が明らかになるでしょう…
もくじ(CONTENTS)
問題:こだわりのお店
- 醤油ラーメンが食べたくなりました。
たまたま向かいに繁盛しているラーメン屋があります。さっそく行列に並びました。
ところが、その店は塩ラーメンで有名なのでしょうか。回りの客たちは塩ラーメンを注文しています。
この時、どちらの行動を取る人が多いでしょうか? -
①当初の希望通り醤油ラーメンを注文する
②看板メニューの塩ラーメンを注文する
解答解説:
答え:②看板メニューの塩ラーメンを注文する
人は周囲の意見に流されがちです。よほど醤油ラーメンを欲していなければ、周囲の雰囲気に負けて、塩ラーメンを注文してしまうことでしょう。
みんながそうするから、みんながそう言うから…
これを「同調圧力(社会的圧力)」と言います。
同調圧力はブームやベストセラーの原動力となるだけでなく、株価暴落や社会的パニックにも潜む根強い原理です。
たとえば、当初は個々の考えにばらつきがあり、平均すれば中庸だった意見が、グループで討論すると賛成か反対のどちらかに偏るという、いわゆる「集団極性化現象」も同調圧力から生じます。
しかも、会議に参加したメンバーは「みんなで決めたのだから公平で正しい意見だ」と思い込んでいるのが面白いところです。
ところで、「最近友達がみんな結婚しちゃう」「みんなもっとお小遣いもらっているよ」と表現する時の「みんな」とは具体的に何人でしょうか。
調べてみるとわかります。答えは3人以上です。
3人以上になると、「誰それが」という個々の具体性が薄れ、「みんな」という抽象対象へと変化します。
類似した表現に「いつも遅刻する」「どこにでも売っている」があります。ときには「みんないつもありがとう」という合わせ技も使われます。
バンドワゴン効果(Bandwagon Effect)
自分では気づかないココロの盲点(講談社・池谷裕二)より
バンドワゴン効果
バンドワゴン効果(Bandwagon Effect)とは、ある選択肢を多数が選択している現象が、その選択肢を選択する者を更に増大させる効果。「バンドワゴン」とは行列先頭に居る楽隊車であり「バンドワゴンに乗る」とは時流に乗る・多勢に与する・勝ち馬に乗るという意味である。経済学・政治学・社会学などで使われている。対義表現は「アンダードッグ効果」(ウィキペディアより)
感想雑記
お店のオススメメニューを注文する。
TVや雑誌で紹介された商品に目がいく。
アマゾンや食べログの評価点を参考に選ぶ。
私は、結構あります。
バンドワゴン効果にまんまとハマっていますね。
レビューを鵜呑みにしてはいけない
先日、ある通販サイトで、モバイルディスプレイを購入したのですが、面白いアナウンスがありました。
星5個のレビューを書いてくれたら、500円分のギフトカードを進呈すると…
500円なので、無視しましたが…謝礼が3万円だったらよろこんで書いたでしょう…
この様に、バンドワゴン効果を狙ったステルスマーケティングも盛んです。
ちなみに購入した中華性モバイルディスプレイ…私の個人的な評価は5段階評価で2~3と言ったところです。
全く使えない商品ではありませんでしたが、他の同類製品と比較して優れた点もなく、値段相応の商品でした。
ステルスマーケティングに騙されない様に…
レビューが高いからと言って、安心して購入すると痛い目を見ます。
騙されないためには、レビューの星の数だけではなく、その記事の中身をしっかり吟味しましょう。
一般的にやらせレビューは、具体性に欠け、内容が薄いのが特長です。
もしレビューを参考に電化製品等を購入するのであれば、通販サイトだけでなく、個人運営サイトのレビュー等も参考にするとよいでしょう。
ただし、例え不満足な商品だったとしても、これぐらいの金額ならしょうがないと思えるのなら…そこまで神経質になる必要はありません。色々調べ上げるのは面倒ですし、時間がかかりますから…
今回も最後まで御覧頂きありがとうございました💖
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