ボードゲームアリーナに登場「BANG!」ルール紹介
ボードゲームアリーナに登場した正体隠匿系ゲーム「BANG!」(バン!)の日本語ルールを紹介します。
もくじ(CONTENTS)
ゲームの概要
「BANG!」は無法者グループと保安官グループの戦いを描いたマカロニウエスタン銃撃戦ゲーム。
副官は保安官を助けるのが仕事ですが、中には反逆者が潜んでいるかもしれません。
各プレイヤーは、それぞれの役割に応じた勝利を目指します。
- デザイナー:Emiliano Sciarra
- イラストレーター:Alex Pierangelini
- メーカー:DV Giochi
- プレイ人数:4~7人
- プレイ時間:約30文
- ルールの難易度:3/5
- 戦略要素:3/5
- 運の要素:3/5
ゲームのコンポーネント
- 役割カード…7枚(内訳:保安官1枚・副官2枚・無法者3枚・反逆者1枚)
- キャラクターカード…16枚
- プレイングカード…80枚
- サマリーカード…7枚
- プレイングボード…7枚
- 弾丸…30発
- ルールブック一冊
ゲームの目的・勝利条件
各プレイヤーは、それぞれ与えられた役割に応じた勝利条件を目指します。
保安官…保安官は、法と秩序を守るため、すべての無法者と反逆者を倒さなければなりません。
無法者…無法者たちは、保安官を殺すのが目的ですが、報酬を得るためにお互いを排除することに対しても躊躇がありません。
副官…副官(保安官補)の仕事は、保安官を守り助けることです。目的は保安官と同じです。
反逆者…反逆者は、自分が新しい保安官になりたいと望んでいます。彼の目的は、ひとり最後まで生き残ることです。
ゲームの準備
【プレイングボードの配布】
各プレイヤーは、それぞれプレイングボードを一枚受け取り、自分の前に置きます。
【役割カードの配布】
プレイヤーと同じ数だけの役割カードを使用します。役割カードの内訳は以下の通り…
- 4人プレイ…保安官1枚、反逆者1枚、無法者2枚
- 5人プレイ…保安官1枚、反逆者1枚、無法者2枚、副官1枚
- 6人プレイ…保安官1枚、反逆者1枚、無法者3枚、副官1枚
- 7人プレイ…保安官1枚、反逆者1枚、無法者3枚、副官2枚
役割カードをシャッフルした後、各プレイヤーに裏向きで1枚ずつ配ります。
保安官カードを受け取ったプレイヤーは、自分の役割カードを表にして、自分の身分(役割)を明らかにします。
それ以外のプレイヤーは、自身で自分の役割カードを確認しますが、それは秘密(裏向き)のままにしておきます。
【キャラクターカードの配布】
キャラクターカードをシャッフルし、各プレイヤーに1枚ずつ配ります。
各プレイヤーは、キャラクターカードを表にして自分のキャラ名と能力を発表します。そしてキャラクターカードに示された数の弾丸を受け取ります。
保安官を担当するプレイヤーだけは特別に、弾丸を+1発余分に受け取ります。
今回使わなかった「プレイングボード」「役割カード」「キャラクターカード」は箱にしまっておきます。
【プレイングカードの配布】
プレイイングカードをシャッフルし、各プレイヤーにそのプレイヤー持つ弾丸の数の枚数を裏向きに配ります。
残りのプレイングカードは、裏向きの山にしてテーブルの中央に置いておきます。
【キャラクターについて】
各キャラクターは、それぞれ特別な能力を持っています。
各プレイヤーがもつ「弾丸」の数はライフポイント及びターンの終わりに手札に持つことができるプレイヤーカードの枚数を表します。
ゲームの遊び方と手順
「保安官」の役割カードを持つ人が最初のプレイヤーとなります。その後、各プレイヤー時計回りに順にプレイします。
各プレイヤーのターンは、次の3つのフェイズに分かれています。
- 第1フェイズ:2枚のカードを引く
- 第2フェイズ:任意の枚数のカードをプレイ
- 第3フェイズ:余分なカードを捨てる
第1フェイズ:2枚のカードを引く
プレイングカードの山札より上から2枚引きます。
山札が無くなったら直ちに、捨て札の山をシャッフルして新たな山札を作ります。
第2フェイズ:任意の枚数のカードをプレイ
プレイヤーは、自分を守り、相手を倒すために、カードをプレイします。
カードは基本自分のターンでのみプレイすることができます。(例外:「ミス!」&「ビール」カード)
手札のカードは、自分のターンで何枚(0枚可)でもプレイすることができます。
ただし、以下に挙げる3つの制限があります。
- 「バン!」カードは1ターンに1枚しかプレイできません(例外あり)
- 各プレイヤーは、それぞれ青枠の同じカード2枚以上を並べてはいけません
- 使用できる武器はひとつだけです。新しい武器をプレイする時は、プレイ中の武器を破棄します
プレイングカードには「茶枠」「青枠」の2つのタイプがあります
【茶枠のカードについて】
茶枠のカードは、カードに書かれた効果を発動します。使用したカードは捨て札の山に置きます。
【青枠のカードについて】
青枠のカードは、自分の前に表向き配置してプレイします。
これらのカードの効果は、そのカードが何らかの方法で排除されるか、特別なイベントが発生されるまで持続されます。
また同じ名前のカード以外なら、何枚でも配置することができます。
第3フェイズ:余分なカードを捨てる
第2フェイズが終了したら、プレイヤーは手札制限枚数をオーバーしているカードを手札から捨てる必要があります。
手札制限枚数は、プレイヤーが現在持っている「弾丸の数」に等しくなります。
第3フェイズが終了したら、時計回りで次のプレイヤーの手番に移ります。
プレイヤー間の距離について
2人のプレイヤー間の距離は、上図の通り時計回り又は半時計回りに計測した短い方の数値です。
武器には射程距離があるので、「距離」はとても重要です。
ゲームから脱落したプレイヤーのキャラクターは、距離計測の際、除外されます。
キャラクターの脱落について
最後のライフポイントを失うと、すぐに「ビール」カードをプレイしない限り、そのプレイヤーはゲームから脱落します。
脱落したプレイヤーは、「役割カード」をオープンにして正体を明らかにした後、手札と場にある全てのカードを捨てます。
ペナルティと報酬
【ペナルティ】
保安官が、副官を排除した(ゲームから脱落させた)場合、保安官は、手札と場にあるカードを全て捨てなければなりません。
【報酬】
無法者を排除したプレイヤーは、山札から3枚のカードを報酬として引くことができます。(「無法者」が「無法者」を排除した場合も適用されます)
ゲームの終了条件
以下のいずれかの条件が満たされると、ゲームは直ちに終了します。
【1:「保安官」が殺された場合】
生きているのが「反逆者」だけの場合、反逆者が勝利。そうでない場合、「無法者」の勝利。
【2:全ての「無法者」「反逆者」を排除した場合】
「保安官」と「副官」の勝利。
<具体例>
(例1:全ての「無法者」が排除されたが、「反逆者」が生き残っている場合)
この場合、ゲームは続行されます。反逆者は「保安官」と「副官」に対決を挑みます。
(例2:保安官は殺されたが、「副官」と「反逆者」がゲームに残っている場合、「無法者」の勝利。「無法者」は自分たちの命を犠牲にして目標を達成したのです)
プレイングカードの種類
「武器」カード
ゲームを始めた初期状態では、各プレイヤーは「コルト45」を所有しています。「コルト45」は「プレイングカード」に示されていませんが、各プレイヤーのプレイングボードにそれぞれ描かれています。
「コルト45」の射程距離は1です。つまりプレイヤーのすぐ右又は左に座っているプレイヤーのみが射程圏内になります。
距離1以上の遠くのターゲットを攻撃するためには、より射程距離の長い武器カードをプレイする必要があります。
各武器カードの射程距離は、ターゲットスコープシンボルの中に描かれている数字が示しています。
場にプレイされた武器カードは、何らかのイベントで失う可能性がありますが、「コルト45」だけは、いかなる状況でも失うことはありません。
一度にプレイできる武器はひとつだけです。
新しい武器に切り替えたい場合は、すでに場に出している武器カードを捨てる必要があります。
【ボルカニック(武器カード)】
この武器カードを使っている時は、1ターンに何枚でも「バン!」カードをプレイすることができます。
ダーゲットは、同じでも異なっても構いません。ただし射程距離は1です。
「バン!」カード
このカードは、他のプレイヤーのライフポイントを減らすための主な手段です。
このカードは、射程範囲内にいる相手に対してのみ使うことができます。
「ミス!」カード
もし、あなたが「バン!」の攻撃を受けた場合、あなたのターンでなくても、ただちに「ミス!」カードをプレイすることができます。
ミスカードをプレイした場合、「バン!」の攻撃から逃れることができます。
ミスカードをプレイしなかった場合、ただちに1ライフポイントを失います(弾丸をひとつ捨てます)。
ライフポイントが0になった場合、すぐに「ビールカード」をプレイしない限りゲームから脱落します。
「ビール」カード
このカードは、ライフポイントを1つ取り戻すことができます(弾丸をひとつ受け取る)。
ただし、プレイ開始時のライフポイントより多く取り戻すことはできません。またこのカードは、他のプレイヤーを助けるために使用することはできません。
「ビール」カードは以下の2つの場面で使うことができます。
・1:自分のターン
・2:自分のターンではないが、致命的なヒット(最後のライフポイントが奪われる)場面
ただし、ゲームに残っているプレイヤーが2人だけの場合、ビールカードを使用することはできません。
「サルーン」カード
2行に渡ってシンボルが付いているカードは、各行につき1つ、合計で2つの効果を発動します。
サルーンカードの効果は、プレイ中の全てのプレイヤーが1ライフポイントを回復します
ただし、サルーンカードは、ビールカードとは違い、最後のライフポイントを失った際に使用することはできません。
「駅馬車」&「ウェルズ・ファーゴ」カード
「駅馬車カード」は、山札から2枚のカードを引くことができます。
「ウェルズ・ファーゴ」カードは、山札から3枚のカードを引くことができます。
「パニック」カード
このカードを使うと「距離1のプレイヤー」の場に出ているカードを一枚取り除くことができます。
「雑賀店」カード
まだ生存しているプレイヤーの人数だけ、山札のカードを表向きにします。
そして、手番プレイヤーから順番に時計回りに1枚ずつ選択して手札に加えます。
「キャット・バロー」カード
距離に関係なく、任意のプレイヤーひとりに「カードを破棄」するように強制します。
「ガトリング」カード
このカードは、距離に関係なく自分以外の全てのプレイヤーに「バン!」を打ちます。
「ガトリング」カードは「バン!」カードと違い、自分のターンに何枚でもプレイできます。
「インディアン」カード
このカードをプレイしたプレイヤー以外の全てのプレイヤーは、
手持ちの「バン!」カードを捨てる又は1ライフポイントを失います。このカードの前には「バレル」カードも効果がありません。
「決闘」カード
このカードを使えば、距離に関係なく他のプレイヤーに決闘を仕掛けることができます。
決闘を仕掛けられたプレイヤーは、自分の手番でなくてもバンカードを使うことができます。
決闘を仕掛けられたプレイヤーは、「バン!」カードを一枚捨てることが出来ればその試合は引き分けで何も起こりません。
決闘を仕掛けられたプレイヤーは、「バン!」カードを捨てることが出来なければ、1ライフポイントを失います。
「決闘カード」は「バン!」カードではないので、1ターン中に使用できる枚数に制限はありません。
「マスタング」カード
このカードが場に出ている間、他のプレイヤーはあなたとの距離を1増加させなければなりません。
「スコープ」カード
このカードが場に出ている間、あなたは、他プレイヤーとの距離を1減少させることができます(ただし、1未満の距離の場合は1とみなします)。
「ドロー」効果について
一部のカード(バレル、刑務所、ダイナマイト)には、カードの下にポーカースートと数字が描かれています。
これらのカードをプレイしたプレイヤーは、山札の一番上のカードを一枚表にします。もしこのカードのポーカースート又は数字が一致した場合、ドロー成功!カードの効果を発動できます。
もしそうでなければ、ドロー失敗!カードの効果は発動しません。
「バレル」カード
「バレル」カードを場に出しているプレイヤーは、「バン!」カードの標的になった時、「ドロー効果」を発動することができます。その時、ハートマークのカードを引くことが出来れば、あなたはバンから逃れるのに成功します。
「刑務所」カード
このカードは、相手との距離に関係なく使うことができます。
保安官以外の任意のプレイヤーひとりを選び、そのプレイヤーを「刑務所」に送ることができます(刑務所に送られたプレイヤーの前にこのカードを置きます)。
刑務所に送られたプレイヤーは、自分の手番がきた時、山札から一枚カードを引きます。その時にハートのカードをひくことが出来れば、刑務所から脱出する(刑務所カードを破棄する)ことができ、通常どおりプレイできます。
それ以外の場合は、刑務所カードは破棄できますが、1ターン休み(手番はスキップ)となります。
刑務所にいる間も、「バン!」カードの標的にはなります。
「ダイナマイト」カード
ダイナマイトカードをプレイした場合、次手番のプレイヤーから最初のフェイズが始まる前に1枚カードをドローします。
その時、スペードの2~9の数字の書かれたカードを引いてしまうと、ダイナマイトは爆発します。
爆発したダイナマイトカードを破棄し、3ライフポイントを失います。
それ以外のカードを引いた場合、次の手番プレイヤーにダイナマイトカードは移ります。
ダイナマイトカードは、「パニック」カード、「キャット・バロー」カードによって除去することもできます。この時、ダイナマイトは爆発していません。
ダイナマイトと刑務所カードが同時に目の前にある場合は、ダイナマイトから先に「ドロー」判定します。
キャラクターカード紹介
ゲームに登場する16人のキャラクターを紹介しましょう。各キャラクターはそれぞれ以下に示された特殊能力を持っています。
1:バートキャシディ(4ライフポイント)
ライフポイントを失う度に、すぐに山札から1枚カードを引くことができる。
2:ブラックジャック(4ライフポイント)
フェイズ1の時、彼は2枚目に引いたカードを表にして他のプレイヤーに見せます。その時、そのカードにハートかダイアのマークが描かれてあったら、彼は追加でもう一枚カードを引くことができます。
3:カラミティジャネット(4ライフポイント)
彼女は、「バン!」カードを「ミス!」カードとして使うことができます。
4:エルグリンゴ(3ライフポイント)
他のプレイヤーのプレイしたカードによってライフポイントを1失うごとに、攻撃を受けたプレイヤーの手札からランダムにカードを一枚引き自分のものにすることができます。ただし手札に1枚も無い場合はカードを引くことができません。
5:ジェシージョーンズ(4ライフポイント)
フェイズ1の時、彼は1枚目のカードを山札から引くか、他のプレイヤーの手札からランダムに引くか選択することができます。2枚目のカードは山札から引きます。
6:ジョージョナイス(4ライフポイント)
彼は常に「バレル」を使用していると見なされます。
「バン!」のターゲットになった時は、常にドロー効果が発動されます。また本物の「バレル」カードが置かれている場合は、2回カードを引くことができます。
7:キットカールソン(4ライフポイント)
フェイズ1の時、彼は3枚のカードを引き確認後、2枚を手札にし、1枚を山札の一番上に戻すことができます。
8:ラッキーデューク(4ライフポイント)
彼は「ドロー」を要求される度に、山札から2枚カードをひくことができ、そのどちらか好きな方のカードの結果を選択することができます。
9:ポールリグレット(3ライフポイント)
彼は、つねに「マスタング」カードの効果が発動していると見なされます。
彼が本物の「マスタング」をプレイしている時は、相手との距離を2増加させることができます。
10:ペドロラミレス(4ライフポイント)
フェイズ1時、彼は、1枚目のカードを山札から引くか、捨て札の一番上から引くかを選択できます。
2枚目のカードは、山札から引きます。
11:ローズドゥーラン(4ライフポイント)
彼女は常に、「スコープ」カードの効果が発動されていると見なされます。彼女が本物の「スコープ」カードをプレイしている場合は、相手との距離を2減少させることができます。
12:シドケッチャム(4ライフポイント)
彼は、いつでも自分の手札から2枚のカードを捨てることによって、1ライフポイントを回復することができます。また1ターンに何度でもこの能力を使うことができます。
ただし、初期ライフポイントである4ライフポイントを超えることはできません。
13:キラースラブ(4ライフポイント)
彼の「バン!」攻撃を回避するには、2枚の「ミス!」カードをプレイする必要があります。「バレル」カードの効果が成功した場合は、1回のミスとしてカウントできます。
14:スージーラファイエット(4ライフポイント)
手札が無くなるとすぐに、山札からカードを引くことができます。
15:ハゲタカサム(4ライフポイント)
彼は、他のプレイヤーがゲームから脱落する度に、プレイヤーが手札と場に持っていたカードを取り、自分の手札にすることができます。
16:ウィリー・ザ・キッド(4ライフポイント)
彼は、自分の手番に何枚でも「バン!」カードをプレイすることができます。
まとめと感想
今回は「BANG!」のルールを日本語で紹介しました。いかがだったでしょうか?
個人的にはかなり面白いゲームだと感じました。
皆さんも是非、BGAで遊んでみて下さい!
【参考】
当サイトでは、ボードゲームの紹介等、様々なゲーム関連記事をアップしています。是非こちらもご覧ください。