英語で百人一首 第四首「田子の浦に…」山部赤人
もくじ(CONTENTS)
日本人のこころ「小倉百人一首」
藤原定家卿が編纂した「小倉百人一首」。
その中から毎回一首、ピーター・マクミラン先生の「英訳」も交えて紹介・解説します。
今回は和歌番号第4番「山部赤人」の一句。
第四首「山部赤人」
田子の浦に
うち出でて見れば
白妙の
富士の高嶺に
雪はふりつつ
山部赤人
小倉百人一首:第4歌 山部赤人
ピーター・マクミラン先生の英訳
Coming out on The Bay of Tago,
there before me,
Mount Fuji
snow still falling on her peak,
a splendid cloak of white.
「WHACK A WAKA 百人イングリッシュ」(ピーター・マクミランより)
第四首:現代語訳
田子の浦の海岸に出て仰ぎ見ると、白い雪を頂いた富士山が、ぱっと目に飛び込んできた。
その富士山の高い峰には、今もしきりに雪が降り続いている。それは何と美しく、神々しい山の姿だろう…
歌人「山部赤人」(生没年不詳)
奈良時代はじめ、元明・元正・聖武天皇に仕えた宮廷歌人。
行幸などに随行し、吉野や紀伊等に旅をして、自然を詠んだ歌をたくさんつくりました。
「万葉集」には長歌13首・短歌37首が、「拾遺和歌集」等、勅撰和歌集に49首が入首しています。
柿本人麻呂と共に「歌聖」と称えられ高く評価されています。
雑記・感想
はっとする様な富士の美しさを歌い上げた素晴らしい一首ですね。
私は現在、関西に住んでいるため、普段は富士山を見ることができません。
しかし、東京に出張時、新幹線の車窓から見える「富士山」の美しい姿に、いつもこころ奪われてしまいます。
百人一首ゆかりの地「田子の浦」について、調べてみましたのでご紹介しましょう。
和歌宮神社
歌聖「山部赤人」を祭った神社です。静岡県静岡市清水区蒲原にあります。
万葉集に収められた「田子の浦」の歌が同地(庵原郡)にて詠まれたことが由来であるとされています。織田信長は甲州征伐の後1582年4月13日に蒲原を通過した際、同地を訪ねたと言われています。
田子の浦みなと公園
ふじのくに田子の浦みなと公園は、田子の浦港の港湾整備工事で発生した浚渫(しゅんせつ)土砂を利用して整備された公園です。
ランドマークである富士山ドラゴンタワーの他、山部赤人・富士山を望む万葉歌碑、海浜植物園、子育て支援広場、アスレチック遊具などを備えた冒険広場などがあります。
田子の浦漁港
田子の浦港と言えば、「しらす漁」が有名です。鮮度の良さとぷりぷりとした食感が特長で、県外からもこのしらすを求めて多くの人々が訪れます。
田子の浦漁協生しらす直売所・漁協直売所では、生しらすの他、技術を極めた冷凍しらすは「朝獲れたものと全く味が変わらない」と言わしめるレベルだとか…
また田子の浦漁協食堂は、漁協直営ならではの安さ。しかも、その日の早朝に獲れたしらすを食べられます。一番の人気メニューは「ぷりぷり生しらす丼」漁港のせり市場が食事スペースのため、港に並ぶ漁船を眺めながら、しらすを堪能できます。
まとめ
こんな記事を書いた私ですが、まだ一度も生シラスを食べたことがありません。
いつの日か、田子の浦を訪れ、美しい富士山とぷりぷりの生しらすを味わい、歌聖・山部赤人の一首を詠みあげたい…
そう願いながら…記事を書きました。
今回も最後まで御覧頂き、ありがとうございました💖
(引用・参考サイト)
当サイトでは、そんな小倉百人一首より毎回一首ずつ「英文訳」「現代語訳」も交えながら紹介しています。
また歌にまつわる「場所」の観光情報等も紹介しています。是非こちらも御覧ください。