英語で百人一首 第九首「花の色は…」小野小町
藤原定家卿が編纂した「小倉百人一首」。
その中から毎回一首、ピーター・マクミラン先生の「英訳」も交えて紹介・解説します。
今回は和歌番号第9番「小野小町」の一句。
もくじ(CONTENTS)
第九首「小野小町」
花の色は
うつりにけりな
いたずらに
我が身世にふる
ながめせしまに
小倉百人一首 第九歌 小野小町
ピーター・マクミラン先生の英訳
I have loved in vain
and now my beauty fades
like theses cherry blossoms
paling in the long rains of spring
that I gaze upon alone.
「WHACK A WAKA 百人イングリッシュ」(ピーター・マクミランより)
第九歌:現代語訳
ふりつづく春の雨に、桜の花はさかりをすぎ、すっかり色あせてしまいました、かなえられぬ恋の想いにうちしずみながら、降り続ける雨をぼんやりながめ暮らしているうちに、私の美しさも、その花の色のように、こんなに衰えてしまいました。
歌人:小野小町
平安時代のはじめ、女官として宮廷に仕えていたといわれます。
大変な美人で、その美しさは着物を通して輝いたそうです。
和歌にもすぐれ、六歌仙、三十六歌仙のひとり。
また、クレオパトラ7世、楊貴妃と共に世界三大美女と呼ばれています。
雑記感想
この歌を聴く度、つくづく諸行無常を感じます。
若さや美しさは儚く、人生は無常であると…
人の命には限りがあります。
私も人生の折り返しを過ぎ、しみじみとそう感じます。
だからこそ、残りの人生をどう過ごすのか?
いつもこころの中で葛藤しながら…
日々の暮らしを営んでいます。
今回も最後まで御覧頂きありがとうございました。
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