富士通・電子ペーパー「クアデルノ」を1年半使い倒した感想・レビュー

富士通の電子ペーパー「クアデルノ」(QUADERNO)を購入して早くも1年半が経ちました。

今回は、使い倒した結果、改めて感じたことを「良い点・悪い点」も含め包み隠さずレビューします。

本記事の内容が、導入検討中の方の参考になれば幸いです。

電子ペーパー「クアデルノ」とは…

目に優しい電子ペーパーディスプレイを搭載したデジタルノートです。

タブレットPC等と形状は似ていますが、ネットブラウジング等はできません。

紙ノートと同じく「手書きで書く」こと、「書いた内容を持ち運ぶ」ことに特化したデバイスです。

製品の仕様・スペック・特長等については、この記事を御覧になっている方なら、既にご存じと思いますが、もしまだ確認していないという方は、まずこちらのサイトを御覧になって下さい。

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電子ペーパー「QUADERNO」(富士通WEBマート公式サイト)

その後、改めて本記事を御覧頂くのがよいでしょう。

クアデルノの用途別評価について

まずは、クアデルノに対する個人的評価を、用途別に分けて紹介しましょう。

スケジュール帳として…△

クアデルノには、スケジュール帳の機能が標準搭載されています。

スケジュール帳は、デイリー・ウィークリー・マンスリー形式で表示することができます。またマンスリー予定表の日にち部分をタップすれば、デイリー形式の予定表を開くことができます。

デイリー予定表は、1日1ページで構成されていますが、書くスペースが足りなくなった場合は、新しいページを追加することができます。

これまで、システム手帳等を使ってスケジュール管理を行っていた人にとっては、クアデルノのスケジュール帳は、すごく便利に感じるでしょう

グループウェアが主流になった今…

ただし最近は、グループウェアを使ってスケジュール管理する人が増えてきました。

これらを使っている人にとっては、クアデルノのスケジュール帳は、機能的に「物足りない」と感じるでしょう。

デバイス・アプリ間の相互連携やアラートを鳴らしてくれる等、グループウェアでは当たり前に使える機能が、搭載されていません。

私の場合も、最近はTeamsやPlanner等、Microsoft365でスケジュール・タスク管理を行うようになったので、クアデルノのスケジュール帳は使わなくなりました。

ファイルリーダーとして…×

クアデルノで読むことができるファイル形式は、PDFのみです。

ワード・エクセル・パワーポイントのファイルを直接開くことはできません。

もしマイクロソフトオフィス等で作成したファイルを閲覧したい場合は、オフィス側でPDFに変換して、それをクアデルノに読み込ませる必要があります。

Google DriveやOne Drive等のクラウドストレージにも未対応です。

Kindle本等の電子書籍もそのままでは読むことはできません。

(紙の本を自炊してPDFにしたものは読むことができます)

この様な仕様なので「ファイル閲覧リーダー」としては、つかいものになりません。

紙ノートの替わりとして…◎

スケジュール帳としても、ファイルリーダーとしても、使っていない私ですが、「紙ノート&メモ帳」の替わりとして、クアデルノをガンガンに使っています。

複数のノートがクアデルノ1冊に!

クアデルノを使い始める前は、私は目的別に複数のノートを使い分けていました。

具体的には、「仕事打ち合わせノート」「アイデアノート」「雑記メモノート」の3冊です。カバンの中には、いつも三冊のノートが入っていました。

しかし、今ではクアデルノ一冊にまとめることができました。

これは、単に三冊が一冊になったということではありません。もっと大きな意義があります。

アーカイブを持ち歩ける!

紙ノートの場合、40枚程度なので、すぐに使いきってしまいます。

そのため「アイデアノート」や「雑記メモノート」は1年に何冊も使います。

使い終わったノートは…

「アイデアノート:2019年1月~4月分」等と表紙に書いて保存する必要があります。

当然保管場所が必要になります。また使い終わったノートをいつまでもカバンに入れて持ち歩くこともできません。

しかしクアデルノなら、これらの問題を一挙に解決してくれます。

16GBの保存容量があるので、実質的には無制限にページを増やすことができます。

このため、紙ノート時代は、数か月もすれば棚に眠ってしまうデータを、いつまでもクアデルノに入れて持ち歩くことができます。

細かいカテゴライズでノート作成!

十分な保存容量があるので、何百冊ものノートをクアデルノ一つに収めて持ち運ぶことができます。

そのため、紙ノートの時よりも細かくカテゴライズしてノートを作成できます。

例えば、紙の時代は1冊で運用していたアイデアノートも

  • 「ブログネタ」アイデアノート
  • 「研修ネタ」アイデアノート
  • 「ゲームネタ」アイデアノート

…等と複数のノートに分けて運用することができます。

テンプレート追加も自由自在!

クアデルノなら1冊の中に、大学ノート、方眼ノート、無地ノート等、様々なテンプレートを自由に入れることができます。

更に五線譜や原稿用紙の他、SWOT分析等のフレームワークシート等も、公式サイトからダウンロードできます。

また自分が作成したオリジナルテンプレートも追加することができます。

クアデルノの使い心地について…

次に、クアデルノの使い心地について、個人的な感想を紹介しましょう。

書き心地は「素晴らしい!」

クアデルノの書き心地は、個人的には素晴らしいと感じています。

私の試した限りでは、Apple PencilやGalaxy Note Pen、シャープの電子ノートよりも気に入っています。

上記の製品と比べて、書いた時の摩擦が大きく、本物の紙に書いた時の感触に近いと感じています。

ただし、書き心地は、個人的な好みに左右されるので、参考程度にして頂ければと思います。

「替え芯」の用意は必須

クアデルノのペン先の消耗は激しいです。

筆圧等にもよると思いますが、私の場合、1本のペン先の寿命は、シャーペン芯1本分程度です。

芯の摩耗が進むと、書き心地が劣化するのは勿論、反応が鈍くなります。

そのため、替え芯の用意は必須です。購入した時に予備の替え芯が3本付属してきますが、ヘビーに使うと半年ももちません。

本体購入時に予備の替え芯(10本入)も確保しておくとよいでしょう。

ページめくり等の反応速度は「遅い」

ペンの反応速度は良好で、文字を書く時の遅延は、ほとんどありません。

しかしページめくり等の速度は、はっきり言って「遅い」です。

これは、クアデルノに限らず、電子ペーパーディスプレイの特性なので仕方がない部分ではあります。

スマホの反応速度に慣れている方にとっては、その遅さにイライラするかもしれません。

具体的には、電子書籍端末の「Kindle Paper White」と同程度です。

ペーパーホワイトの反応速度に不満がある人は、クアデルノでも不満を感じるでしょう。

モバイル性能はGOOD!

私はA5版を使っていますが、250g程度とめちゃくちゃ軽いです。

(ちなみに第8世代のiPadの重さは約490g、私のスマホは205g)

そのためストレスなく持ち運びすることができます。

ただし、カバンに入れて持ち運ぶ際は、クッション性のあるインナーバッグの中に入れるか、カバーを付けるのがよいでしょう。

【私の結論】クアデルノは購入して正解なのか?

それでは最後に、読者の皆様が一番気になっているであろう「クアデルノを購入してもよいのか?」

そんな疑問について、私の考えを紹介しておきましょう。

使う人を選ぶツール

クアデルノはスマホの様に、万人にオススメできるモノではありません。

「手書きで書くこと」に特化したツールなので、必要とする人を選びます。

紙のノートを多用する人にオススメ

紙のノートを多用していた人には、是非オススメします。

「複数のノートを持ち歩く」「使い終わったノートを保管する」クアデルノを使えば、そんなわずらわしさから解放されます。

メーカーの公式サイトで「究極のビジネスノート」と称している様にメインユーザーはビジネスマンです。

学校に通う子供たちにもオススメ

「学校に通う子供達にもオススメしたい」そう私は考えています。その理由は…

  • 普通のノート同様「手書き」の訓練に使える
  • 科目単位で持ち運んでいた複数のノートを1冊にまとめることができる。
  • 「漢字練習帳」「連絡帳」「五線譜」「原稿用紙」等、様々なテンプレートも入れられる

この様に、紙のノートと同様に使えるので、子供たちにもオススメです。

ただし、「学校が持ち込みを許可するかどうか」という懸念はあります。

値段の下がった今が「買い時」

クアデルノの価格ですが、発売当初はA4モデルが86,200円、A5モデルが75,500円(税込・直販価格)でした。

しかし今ではA4モデルが59,800円、A5モデルは39,800円(税込・直販価格)に改定されています。

アマゾン等のECサイトでの実売価格は、A5モデルなら税込み3万円程度まで下がってきています。

価格的には、今が買い時と言えるでしょう

補足:旧型と新型クアデルノの違いと進化点

2021年6月22日、富士通は新型モデルとなるクアデルノ(Gen.2)を発表しました。

旧型モデルからの進化した点で目立つのは、

  • ページ送り等の反応速度が20%アップ
  • ストレージ容量が16GB→32GBに倍増
  • ワコム社製デジタイザペンを採用

と言ったところです。堅実に進化しています。
ただし、発売されたばかりで、A5モデルで税込み49,800円(富士通WEBマート価格)

実売価格では、旧モデルと新モデルでは2万円近い差がありますその辺が悩ましいところですね。

お財布に余裕のある方は新モデルを… リーズナブルにクアデルノを使いたい方は旧モデルをといったところでしょうか?

2万円安いので旧モデルでよいという方は、在庫切れになる前に、急いでお買い求めになることをお勧めします。

少しぐらい高くても新型モデルを購入したいという方は、特に急ぐ必要はありません。

納得できるまで、いろいろと調査してから購入しても大丈夫です。

新型モデルのもっと詳しい内容・進化点や、現在の価格を調べたい方は、以下の富士通WEBマート公式サイトでチェックしてみて下さい。

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富士通WEBマート(電子ペーパーQUADERNO-クアデルノ-)

まとめと感想

今回は、電子ペーパー「クアデルノ」について、一年半使ってみて感じたことを記事にしてみました。いかがだったでしょうか?

クアデルノは、何でもこなせるiPadの様な製品ではありませんが、紙のノートの代わりとして使うには、ピカ一のツールだと思います。

特にアイデアを考える時の「補助ツール」として重宝しています。

手書きで書く行為が、頭の回転を活性化してくれるのかもしれません。

これからもクアデルノを傍らに、「記事ネタ」を考えていきます(笑)

今回も最後まで御覧頂き、ありがとうございました💖

【あわせて読みたい】

クアデルノの導入を検討されている方は、是非こちらの記事も御覧ください。

電子ノート購入!シャープ「WG-PN1」VS 富士通「クアデルノ」

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【追記】

ついに電子ノートにもなるキンドル端末が発表されました

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