ビジネス事例クイズに学ぶ「戦略思考トレーニング」

はじめに

現代社会は、複雑で変化の激しい時代です。またグローバル化の進展や技術革新の加速により、企業を取り巻く環境は日々変化しています。

このような環境下で、企業が生き残るためには、常に変化に対応し、柔軟な経営を行う必要があります。

今回は、現代ビジネスマンにとって必須となりつつある「戦略思考スキル」について、まず戦略思考とは何かということについて紹介します。

戦略思考とは何か

戦略の語源

戦略の語源はギリシア語の「strategos(ステラテゴ)」に遡り、もともとは古代アテネの「将軍」の地位を表す言葉でした。そこから派生して「特定の目的を達成するために、長期的視野と複合思考で軍事力や資源などを総合的に運用する指揮能力や計画」という意味が加わりました。戦略の概念は、古代ギリシャから現代に至るまで、軍事分野で広く用いられてきました。

しかし、近年では、ビジネス分野や政治分野でも、戦略という言葉が頻繁に使われるようになっています

戦略思考とは…

ビジネス分野における「戦略思考」とは、競争に勝つための目的と計略を考えるスキルのことです。

戦略思考を身につけることで、より戦略的な視点から、ビジネスをとらえることができるようになります。

これにより、既成概念にとらわれることなく、新たな切り口で自社の戦略を生み出すことができるのです。

戦略思考と問題解決思考の違い

問題解決思考とは、既に発生している問題に対して最適解を考える思考(既存の問題に対処するための思考)なのに対して、戦略思考とは、戦略目標達成のために長期的・複合的な視点に立って考える思考、すなわち将来を見据えた対応を考える思考となります。

経営環境の変化が激しい現代社会においては、戦略思考スキルがますます重要になってきています。

戦略思考を構成する要素

戦略思考は、優れた戦略を構想し、解決策を導き出すという抽象的な意味合いが強いのです。そのため深く理解するには、戦略思考を構成する要素を紐解いていく必要があります。主な要素として以下の2つがあげられます。

戦略的なマインド

戦略的な価値観や意識を持ち、行動していく心・マインド

戦略的な思考法・スキル

実際に戦略的に思考する力、具体的には業界動向や、フレームワーク等の知識・スキル

戦略思考のための柔軟体操

戦略立案のプロと一般ビジネスマンの差が出るのは、選択肢を思い浮かべる幅の広さの違いです。まずは、この差を実感するためのテストを行いましょう。

【問題】30秒間でできるだけ多く、レンガの使い道を挙げて下さい。

解説

この問題は、戦略立案力を高める講座でよく出されるテストです。6~7通りの使い道をリストアップできた人は、平均的なビジネスマンです。戦略立案のプロはこの2~3倍のスピードでリストを作ることができ、かつ回答のバラエティも豊富です。

(回答例)

 ・積み上げて塀を作る

 ・ベッドの高さを上げる

 ・バーベキューの網を乗せる台にする…等々

クイズで学ぶ戦略思考トレーニング

これから、実際のビジネスシーンの事例を元に作成した「戦略思考トレーニングクイズ」を出題します。クイズを楽しみながら…戦略思考スキルを鍛えましょう!

それぞれのリンクをクリックして頂ければ、各問題のページに飛ことができます。

第1問:ソニーの新興国向けテレビ発表

第2問:セブンイレブンの四国進出

第3問:中古マーケットの未来

第4問:アマゾンの物流戦略

第5問:ビッくらポンの秘密

第6問:味の素の都市伝説

第7問:マクドナルドのビジネスモデル

第8問:子供番組のビジネスモデル

第9問:米国スーパーマーケットの事例

第10問:アクアクララの宅配水事業

もっと学びたい方へ(引用・参考文献紹介)

今回紹介した戦略思考クイズは、「戦略思考トレーニング 最強経済クイズ【精選版】」(日本経済新聞出版)から引用・出題しました。本書には、その他にも、実際のビジネス戦略をテーマにしたクイズが沢山掲載されています。戦略思考スキルを鍛えたいと思う方は、一度ご覧になってはいかがでしょうか。

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