【楽しく学ぶ心理学】認知バイアス:圧縮効果

人は誰でも、ココロにクセを持っています。
自分の心をあなたは知りたくないですか?
今回は、池谷裕二先生の「自分では気づかないココロの盲点」(講談社)より、心理クイズを一問紹介します。
さあ、あなたも問題に挑戦してみて下さい。奇妙なココロの癖が明らかになるでしょう…
もくじ(CONTENTS)
問題:「長いお別れ」

今日は中学校の卒業式です。3年間の学校生活を振り返って、どんな感情を持つ人が多いでしょうか
- ①あっという間の3年間だった
- ②長い3年間だった
解答解説
答え:①あっという間の3年間だった
年末や卒業などの節目で過去を振り返ると、「あっという間」に過ぎ去ったように感じます。
イベントや災害など、たとえそれが昔のことであっても、脳は以外と最近の出来事であったように感じます。たとえば、一世を風靡した「脳トレ」。これがブームになってから既に20年近くが経っています。そんなに昔のことかと驚く人もいることでしょう。
どんなことでも、過ぎ去ってからふりかえれば「瞬く間」だったように感じるものです。歳をとるほど時間の経過が速く感じられるのは、それだけ振り返る時間が増えたからかもしれません。ちなみに、年配者が思い出す過去は10~20代のころの経験が多いようです。
逆ぬい、ごく直近の出来事については、実際よりも昔に起きたように感じます。引っ越しや災害など、生活環境に大きな変化があった場合には、「まだ10日しか経っていないのか」と驚くこともあります。
結果として、昔は最近へ、最近は昔へと時間軸が詩ふいとし、心の中の時間が圧縮されます。これを「圧縮効果」と呼びます。
圧縮効果とは…

最近の出来事は実際より昔に、昔の出来事は実際より最近に起きたように感じる錯覚のこと。
まとめと感想
今回は、「圧縮効果」について紹介しました。
私の場合、年齢を重ねる程、圧縮効果が働いているように感じます。実際に30年以上前の学生時代の出来事が、ついこの前のことの様に感じることもあります。皆さんはいかがでしょうか?
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